【 カーボンニュートラルへの対応 ① 】
○背景
2020年、我が国はパリ協定に定める目標(世界全体の気温上昇を2℃より下回り、更に1.5℃までに制限する努力を継続)等を踏まえ、2050年にはカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる)を宣言しました。
これは、2030年度の温室効果ガス削減目標として、2013年度から46%削減することを意味しており、さらに50%削減を目指す大変険しい道程になると思っています。
カーボンニュートラルへの対応は、地球温暖化という環境問題の観点のみならず、欧州圏への輸出や海外企業との商取引への障害といった経済問題、適切なエネルギー・ミックスを図るエネルギー問題といった面からも対応する極めて重要な問題であると私は認識しています。
特に、経済・企業経営に与える影響は大きく、炭素税等の輸出障壁の発生、水力等の再生エネルギーの比率の高い地域を求め、海外進出の加速化やサプライチェーンへの対応要請が進むと考えられます。課題解決に向けた決定的な技術開発に世界中が至っていないため、国や地方が連携しつつ、様々な取組みを積み上げ、宣言達成に向けていく必要があると私は思います。